Blue Field

デザイナーとして働く2児の父

勿体ない論

ようやく補助輪を外して自転車に乗ることができるようになった次男に、ばあば(母)が新しい自転車を買ってくれるというので自転車屋に行った。親としては少しでも長く乗ってもらいたいので22インチを勧めたいが、補助が取れたばかりの息子には少々扱い辛そうだ。店員の勧めで20、22インチの両方に試乗したが、やはり20インチの方がしっくりきたようで、こちらが良いと言って離そうとしない。すると母が僕に言った。

「洋服や靴が少々大きくても命を落とすことはないが、扱い辛い自転車に乗せて事故にでも逢ったら買った私は一生後悔する。身体が大きくなったらまた新しい自転車に買い換えればいい。」

この母の一言で20インチに決めることになった。そんなの勿体ないし贅沢だと思うが、昔から「大人のくだらない買い物や飲み代の方がよっぽど無駄」だと言うのが母の口癖であり、実際に自分は継接ぎした服を着ていても僕らにはひもじい思いはさせず3人の子を育てた。

今回、母に買ってもらった20インチの自転車が2万1千円。22インチに乗れるようになるまでに飲みに行くのをたった3回減らせばいいことなのだと思うと少し笑ってしまった。一般的に言われる「子どもには勿体ない、贅沢だ」というのは、大人の都合なのかもしれない。何よりダボダボの洋服やブカブカの靴、そして乗り辛い自転車。もし逆の立場ならこれ以上のストレスはないだろう。